糸が絡むことなく縫い始める

糸が絡むことなく縫い始める

スムーズに縫い始めるための5つのヒント

縫い始めるとき、または糸が切れてから再開するとき、布の裏で糸が絡む場合があります。ミシンが止まり、スクリーンにギアアイコンが表示される場合があります。

問題の発生の防止と修復には次のヒントをお読みください。


上糸は適切にかけられていますか?

布裏で糸が絡む場合、下糸に問題があると思い、ボビンが正しく装着されているか確認したり、場合によってはボビンを交換したりすることがあるでしょう。しかし原因はたいてい下糸ではなく、上糸にあるので、こうしたことをしても問題は解決しません。

だから上糸が適切にかけられているかどうかを必ず確認してください。上糸はまずミシンの上部背面にある糸ガイドにかけ、次にテンションディスクにかけた後、天秤に通してあるかを確認します。このように上糸がかけられていなければ、張力がなく、一針目で糸が絡まってしまいます。

対象モデルのページに、ミシンの糸のかけ方のチュートリアルビデオが掲載されています。

上糸の正しいかけ方

水平糸立て棒を使用する場合、糸こまクッション、糸こま、糸こま押えの間に間隔がないようにします。そうしないと糸こまの前か後ろの糸スタンドに糸が巻き付いてしまいます。

縦型糸立て棒を使用する場合、糸こまクッションを下に装着する必要があります。そうしないと糸は自重により下がり、糸立て棒に巻き付いてしまいます。

どちらの場合でも、上糸が切れ、再び糸をかける時に、押え金を上げることを忘れている場合があります。そのため上糸をテンションディスク間で再調整します。

押え上げレバーに注意します。

押え上げレバーは膝で押すだけで、簡単に押え金を上げられる実用的なアクセサリーです。しかし、座っているときに、足が押え上げレバーに近すぎると、常にレバーに圧力をかけてしまい、そのためいつも押え金が少し上がり、上糸に十分な聴力がかからない場合があります。  

押え上げレバーの詳細な情報はこちらをご覧ください。

留め縫いをオフにする

ミシンは縫い始めに留め縫いをするように設定されています。そのため糸切りボタンを押して、また新たに縫い始めた場合、ミシンは自動的にその位置に留め縫いをします。

薄地の場合、これは縫い始めに縫い目がつる原因となります。

留め縫いは設定でオフにできます。
Setup program(セットアッププログラム)>Sewing settings(ソーイング設定)>Program buttons and icons(プログラムボタンとアイコン)>Thread cutter(糸切り)で留め縫いをオフにします。

8シリーズの場合

上糸に太い糸を使用している、または二本針を使用している場合、自動糸通しは使用できません。糸通しを始めるときに、ディスプレイにウィンドウが表示されるので、手動糸通しアイコンを押してください。

次に自動糸通しボタンを押して、上糸を手で針に通します。ミシンのチュートリアル「糸通し」、「二本針に糸を通す」で、このプロセスのアニメが表示されます。
 

8シリーズ初心者の方への小さなヒント: 針の上のカバーは、付属の多機能ツールを使用して除去することができます。こうすることで、糸通しをしているときに上糸を天秤カバーにかかっているか、簡単に確認できます。

What should I do if the machine is still blocked?

写真:リバーシブル・ボンバージャケット

  • 生地や糸を引っ張ると、糸切りなど繊細な部品を損傷する場合があります。
  • できるのであれば、まず押え金と針を取り外します。
  • 次に糸か針板上の生地をハサミで切ります。
  • ボビンケース収納部を開き、ボビンケースを取り外します。やり方は対象ミシンのチュートリアル「ミシンのクリーニング」をご覧ください。
  • 釜を取り外して、ボビンケース収納部で糸が絡まっているか確認します。
  • はずみ車を手前に回転して、絡まった糸を丁寧に除去します。
  • 針板を取り外し、針板の下に絡まった糸があるかどうか確認し、あったら取り除きます。
  • 釜、ボビンケース、ボビン、針板を交換します。
  • 上糸がきちんと通されているか確認し、必要であれば糸通しをやり直します。